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CSスタッフがより良い文章作成を目指してサービスを開発しました(制作背景編)

本記事では、CSスタッフがより良い文章作成を目指してサービスを開発しましたについて、技術以外の内容をお話しいたします。

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今回は、私が開発したサービスの制作背景や、課題解決に対する考え方、良い文章に対する考え方を書いてみました。 あくまで私の経験や考え方を紹介できればというつもりですので、決して正しいことだけを論じているわけではないことは、お含みおきいただけますと幸いです。

自己紹介

はじめに、少しだけ自己紹介をさせていただければと思います。

私は元々エンジニアとしてIT系の会社に新卒で入社しました。 半年後に所属チームが変わり、そこから約1年は主にCSスタッフとして働いています。

少しだけエンジニアの知識があるCSスタッフというのが、私の立ち位置です。

制作背景

今回サービス開発をはじめたのは、私の持つ少ない技術を駆使して、CS業務に活かせるものが作りたかったからです。

実は過去にも何度か同じトライをしてみたことはあるのですが、上手くいかないことばかりでした。 原因として、技術レベルとドメイン知識不足というのもありますが、それ以上に表面的な課題だけを解決しようとして、本質的な課題を見抜けていなかったことが大きいです。

例を挙げて話してみます。

職場に大量のデータを手入力で処理するのが大変だと困っているAさんがいると仮定します。 このAさんに対して、データを一括で処理するスクリプトを作成してあげることは、課題を解決したことになるでしょうか?

私はNoだと思います。 確かに、一時的には作業を簡略化できます。 しかし、データ形式の変更等でスクリプトが動かなくなってしまうと、また手入力に逆戻りです。

本質的な課題解決のためには、そもそもこれはAさんがやるべき作業なのかと前提を疑ってみたり、スプレッドシートなど比較的学習コストが低いツールの扱い方を教えて、Aさんに「大量のデータをデータを処理する手段」を身につけてもらったりする考え方が必要です。

(クリティカルシンキングの考え方が非常に参考になります。)

この課題解決に対する考え方は、CS業務の中で身につきます。 日々多くのお客様と向き合う中で、文面だけではなく、裏側にある感情や課題について考えるようになります。

個人的には、お客様の本当の気持ち、本当に求めているものを理解することこそ、「良いCS」だと思っています。

話が逸れてしまいましたので、そろそろ本題に入ります。

私の業務では文章作成をする時間が一番長いので、何か文章作成に役立つツールを作ろうとしてみました。 真っ先に思いついたのは、文章のミスをチェックする校正ツールです。

しかし、ツールによって文章のミスをなくすというのは、表面上の課題を解決しただけになってしまいます。 ツールを使ってくれた方がミスのない文章を書けるようになったとしても、あくまでツールの使い方を学んだだけになってしまうのではないでしょうか。

仮にその方がツールを使わなくなった時に、チェックなしでは文章ミスを生み出してしまうようでは、本質的な課題を解決したとは言えません。 (私自身、普段VSCodeで自動保存時にlintが走ることに甘えていて、一度何も入れていないVimを使った時にlint違反だらけのコードを生み出してしまった経験があります。)

また、一人でツールの保守運用に責任を持ち続けなければいけないのはしんどいですし、組織的にもあまり好まれないです。

本質的な課題解決としては、ツールなしでもミスのない文章を作成できるようになってもらうのを目指します。

今回思いついたアイデアは、ただ文章をチェックするだけではなく、校正結果の記録を取って、後から振り返れるようにする仕組みです。 記録した改善点を分析して、自分の文章の癖やどんなミスが多いのかを発見し、文章作成能力そのものを向上させるサポートができればと考えています。

私の「良い文章」に対する考え方

私が考える「良い文章」は、読みやすい文章です。

ここまで書いてきてなんですが、文法ミスや誤字脱字のない正しい文章であっても、読み手に理解して貰えなければ良い文章ではありません。 個人的には、読み手への配慮は人間にしかできなくて、まだまだAIやツールでは代用できないことだと思います。

もちろん、だからといって文章の正しさを軽視していい訳ではありません。 せっかく読み手に寄り添って書いた文章であっても、ちょっとした文法ミスによって、正しく伝わらないかもしれません。 読み手への配慮とミスのない正しい表現は、両方とも「良い文章」に欠かせない要素なのです。

文法ミスなどの機械的なチェックはシステムに任せて、人間は人間にしかできない読み手への配慮により集中することが、「良い文章」を書くための最短距離になるのではないでしょうか。

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございました。

もし興味を持ってくださった方は、元記事の方もご覧いただけますと嬉しいです。